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男の絶対的な急所、金玉。それを責める女性たちのお話。


放課後の高校。
部活に所属しておらず、一緒に帰る友達もいない加藤ツバサは、いつも通り静かに、帰宅の準備をしていた。
詰め襟の黒い学生服を着てはいるものの、小柄で華奢な彼の体にはまったく似合っていなかった。
常に潤んだような大きな瞳には長いまつげがかかり、小さな唇はリップクリームを塗っているだけで柔らかく、艶めいて見える。
もう17歳になるというのに、彼の中の男性ホルモンは、外見上はまったく機能していないかのように見えた。

ブブブ…

学校ではめったに鳴らない彼のスマートフォンが、メッセージの受信を知らせた。
ツバサ自身も驚いたが、すぐにその内容を悟ったのか、白い指先で隠すようにしてスマホを取った。

『明日、空いてる?』

メッセージは、そう表示されていた。
差出人の欄に、「リオ」と出ている。
ツバサは無意識に、ゴクリと唾を飲みこんでから、心もち震える手でメッセージを打った。

『空いてます』

返事はすぐに返ってくる。

『うちに来て。朝8時くらい』

そのメッセージを読むと、ツバサは思わず顔を上げて、前を向いた。
その視線の先には、三つほど前の机に座っている、野口リオの背中がある。

「リオ、誰とラインしてんの?」

「んー。別にー」

リオの周りには2,3人の女友達がたむろしていて、これからどこに寄って行こうとか、明日の土曜日はどこに遊びに行こうなどと話している様子だった。

「リオは? 明日、一緒に行く?」

女生徒の一人が尋ねた。

「ん? いや、アタシはいいよ。明日、予定あるから」

「えー、マジで? 怪しいー。アンタ、彼氏できたぁ?」

「違うって。中学の友達がさ、文化祭やるんだって。それに誘われてるから」

「へー。文化祭かぁ。面白そうじゃん」

「うん。でも、そこって超お嬢さま高校だから。アンタたちと一緒に行ったら、その友達に引かれるから。ついてこないでね」

「はぁ? アンタ、それ超失礼じゃない? ていうか、行かねーし」

「だよねー」

リオとその友達の女生徒たちは、笑い合っていた。
その様子を見ていたツバサは、やがて目を落とすと、『分かりました』というメッセージを送信した。




翌日。
少し肌寒い秋の風の中を、野口リオと加藤ツバサが、連れだって歩いていた。
年齢よりも大人びた外見をしているリオは、グレーのセーターをゆるく着こなしたスタイルで、ショートパンツからストッキングに包まれた脚が長く伸びている。手にはエナメル生地の赤いハンドバッグを提げていた。
その少し後ろを歩くツバサは、まるでどこかのティーンズ雑誌から飛び出してきたかのような、可愛らしいワンピース姿だった。首元までつまった襟と、手が半分隠れそうなほどの長袖が、清楚で大人しい印象を与えている。唯一そのスカート部分の裾だけが、普通よりもだいぶ上の方まできているようだった。
すね毛などまったくない細い脚は真っ白で、黒いニーハイソックスがさらにそれを際立たせている。
どこからどう見ても、二人は休日にお出かけをしている女の子二人組だった。

「いいじゃん。似合ってるね、その服」

前を歩くリオは、ちょっと振り向いてから、今日何度目かになるその言葉を言った。

「あ…うん…。ありがとう…」

その度にツバサは、もじもじとしながら礼を返すのだ。
実際、女のリオの目から見ても、ツバサはカワイイ女の子だった。
朝、リオの家で着替えてからここに来るまで、何度そう思ったか知れない。
例えば電車の中。
リオはあえて少し離れて立ち、他人のようなふりをして観察していた。
ツバサは電車が揺れるたびに、スカートの裾がめくれはしないかと下を見たり、背後に若い男が立ったりすると、片手でさりげなくお尻をおさえたりして、意識しているようだった。
その姿は、まるで初めてのデートでお洒落をしすぎてしまった中学生の女の子のようで、横目で観察するリオの嗜虐心を満足させるものだった。

「でも…やっぱりちょっと…短すぎないかな…? このワンピース…」

言いながら、ワンピースの裾をギュッと掴み、手に持った小さなポーチで、脚が少しでも隠れるようにした。
この服は、リオに言われて、インターネットで買ったものだった。
普段のメイド喫茶のアルバイトなどでは、スカートの下にきつめのスパッツを履いて、股間のイチモツを押さえつけているのだが、この短いワンピースでは、スパッツを履くことができなかったし、リオにも履くなと命令されていた。
今、彼の股間を守るものは、女物のパンティー一枚でしかなく、少し激しい動きをすれば、イチモツがこぼれ落ちてしまうかもしれない状態だった。
それによって、ただでさえ大人しいツバサの動きはさらに控えめなものになり、さらにこの危うい状況が、彼の心に怪しい快感をもたらしているようにも見えた。

「いいってば。隠さないで」

リオはツバサの手を取って、スカートから離させた。
結果的に二人は手をつないでしまうことになり、それがツバサの心にさざ波を立てる。
リオは、そんなツバサの心中を見抜いているのか、ふと立ち止まると、じっとその目を見つめた。

「アンタは今日、アタシの従妹のツバサちゃんだから。まだ中学生の、大人しい女の子なの。わかった?」

口元は緩んでいたが、その目は笑っていなかった。
ツバサはその目を見ると、いつもの習慣で、反抗する気持ちを削がれてしまう。

「はい…」

小さくうなずくと、リオは満足した様にまた歩き出した。
やがて大きな建物が見えてきた。

「あ…。あれ?」

古いレンガ造りのその建物は、ツバサが想像していたよりも大きく、荘厳なものだった。

「そう。名前はなんだっけな。聖なんとか女学院だったかな。お金持ちの子供がいっぱい通ってるっていう、超お嬢さま学校だって。すごいよねー」

こともなげにそう言ったが、ツバサの耳には、意外すぎる単語が残った。

「え…? その…なんとか女学院って…?」

「うん、女子校。お嬢さま学校って言ったじゃん。小・中・高ってあるらしいよ。アタシの友達は、高校から通ってるんだけどね」

「え…? 女子校って…。その…文化祭は…」

「うん。なんか、けっこう警備が厳しいらしくてさ。女の子は誰でも入れるけど、男は基本、生徒の家族だけなんだって。でも、アタシ去年も来たけど、全然男はいなかったかなあ。やっぱり、女の子ばっかりだから、居づらいのかな」

「え…?」

ボクは男だけど、というツバサの心の声は、実際には音にならなかった。
すでに学校の入り口の門まで十数メートルというところまで来ていたし、あるいはこの会話も、門の前に立っている初老の警備員の耳に届くかもしれないという気持ちが働いたのだった。
ツバサは、初めて知ったリオのずるい「計画」に愕然として、思わず立ち止まってしまう。

「ん? どうしたの?」

リオは、あるいはこの反応を予想していたかのように、それすら楽しんでいるかのようだった。

「あ、あの…ボク…」

泣き出しそうな目で、スカートの裾をギュッと掴むツバサは、本人が思っているよりもはるかに女の子らしかった。
心持ち首を垂れて、白いうなじを見せるその姿を見たリオは、満足そうな笑みを浮かべて、その手を握ってやった。

「大丈夫。お姉ちゃんがついてるから。ツバサちゃんは、いつも通りしてればいいのよ。ね?」

ニッコリと笑ったその笑顔が、ツバサには女神の微笑みのように見えた。

「うん…」

思わず泣きつくような声が出てしまった。

「じゃ、行こう」

そのままツバサの手を握って、まるで本当の従妹同士のように、連れだって歩いて行った。
美術館の入り口のような重厚な校門をくぐるとき、脇に立つ警備員に会釈をする。

「こんにちはー」

「こんにちは…」

二人が頭を下げると、初老の男性警備員も帽子に手をやり、頭を下げた。
ツバサは心中、顔も上げられないほど緊張していたが、思春期の女の子を見慣れているその警備員にとっては、それはむしろ日常の出来事のようだった。

「ね? 大丈夫だったでしょ?」

校門をすぎてからしばらくすると、リオはそう言って笑いかけた。
ツバサも、最大の関門と思えたそれを突破した喜びから、次第に顔がほころび始めてきた。
改めてあたりを見回すと、文化祭ということで、校内は人で溢れていた。
そこかしこにテントが張られ、お菓子を売ったり、手作りの小物を売ったりしている。
制服を着ているのは学校の生徒で、私服なのは、リオのように友達から招待された生徒たちだろう。もちろんそれらすべてが女の子で、リオが言うように、男の姿など全く見えないようだった。

「あ、リオー!」

中庭に出されていたテントの一つから、声をかけてくる生徒がいた。

「あ、カナー! 久しぶりー! 元気してた?」

どうやらそれがリオの中学時代の友達らしく、二人は両手を取り合うようにして、笑い合った。

「今年も来てくれたんだね。ありがとう」

「うん。他の学校来るのも楽しいからね。今年は何やってんの?」

「あ、えーっとね。今年は、チョコバナナ売ってるんだ。買っていかない?」

「えー。タダにしてよー」

「またぁ。一応、売上目標立ててるんだから。協力してよね」

リオと友達が話しているのを、ツバサはその少し後ろからジッと見つめていた。
その友達は、普段リオが付き合っている女の子たちとは少し違って、どことなく上品な雰囲気の漂う、飾り気のない、真面目そうな女の子だった。
屋台の中にいる生徒たちもそれは同様で、超お嬢さま学校というリオの表現も、決してオーバーなものではないようだった。

「あれ? リオの友達?」

一通り会話をした後、ようやくツバサの存在に気がついたようだった。

「ううん。アタシの従妹。ツバサちゃんっていうの。まだ中学生なんだ。ツバサちゃん、この子がアタシの友達で、カナコっていうのよ」

「あ! …はい。ツバサ…です。よろしくお願いします…」

心の準備はしていたつもりだったが、メイド喫茶の自己紹介のようにはいかなかった。
思わず、上ずった声で答えてしまう。

「あ、私はカナコです。カナって呼んでいいよ。よろしくね、ツバサちゃん」

ニッコリと笑いかける。
そこにはツバサがいつもバイト先で見ている男たちのような、媚びた表情や性を感じさせるような仕草はまったくなく、ただ純粋な女の子同士の雰囲気しかなかった。
それがツバサにとっては新鮮であり、自分が女の子としか見られていないことを実感する。

「あ、はい…。よろしくお願いします」

これだけたくさんの女の子がいても、誰一人自分のことを男だと気付いていない。小さいころから女の子に憧れ、密かに女装を続けていたツバサにとっては、自分の努力がようやく実ったような気がして、嬉しかった。
と同時に、自分が実は男であることを隠しているという事実が、何か秘密の悪事でも働いているような、奇妙な高揚感と快感を、ツバサの心に与えている。
本人も気がつかないほどにゆっくりと、しかし確実に、ツバサの股間の男性の象徴が膨らみ始めていた。



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「ねえ、ツバサちゃんも食べていかない? チョコバナナ。美味しいよ」

「あ、はい…」

「だから、タダなら食べるってば。カナのおごりにしてよ」

ツバサがポーチから財布を取り出そうとすると、リオが横からそう言ってきた。

「ダーメ。友達でも、お金はもらいます。あ、そうだ。二本買うんだったら、オプションをサービスしてあげてもいいよ」

「オプションって?」

「じゃーん。こちらでーす」

カナはそう言って、チョコバナナが並んでいる台の前に置かれた、小さな銀色の鍋のふたを開けて見せた。
IHヒーターの上に置かれたその鍋の中には、とろりとした白い液体が入っており、ふたを開けると、甘い匂いがあたりに広がった。

「なにコレ? チョコレート?」

「そう。あまーいチョコバナナに、さらにホワイトチョコフォンデュができるんだよね。ホントならプラス100円貰うんだけど、サービスでタダにしてあげるよ」

「へー。美味しそうじゃん。分かった。これ、買うね。アタシとツバサちゃんの分。二本ちょうだい」

「ありがとうございまーす!」

カナコを含めた、屋台の女の子全員が、ペコリと頭を下げた。

「えーっと、じゃあさ、それちょうだい。そっちの、2段目のヤツ。あ、それじゃない。その隣の、もっと太いヤツ。そうそう」

リオが黒いチョコレートで覆われたバナナを選んでいる間、ツバサは男なら当然想像するであろうことを思い浮かべていた。

「あ、ありがとー。それで? これをつけて食べるのね?」

「そうそう。たっぷりつけちゃって。サービスだからね」

リオは手に取ったチョコバナナを、銀色の鍋の中に溶けているホワイトチョコレートに、カナコに勧められた通り、豪快に突っ込んだ。
鍋から持ち上げたチョコバナナの先端には、べったりと粘り気のある白い液体が付着していた。

「あ、美味しそー」

「熱いから、気を付けてね」

「はーい」

と、リオはチョコバナナの先端についたホワイトチョコを、舌を伸ばして舐めとろうとする。
その様子を、ツバサは無意識のうちに凝視してしまっていた。

「あ、ツバサちゃんも食べるよね?」

「あ! は…はい…」

彼女たちは、本当に気がついていないのだろうかと思った。
リオはともかく、あるいはこの学校の生徒である育ちの良いお嬢さまたちは、気づいていないのかもしれない。
今どき、テレビの深夜放送でも規制がかかりそうな、白い粘着質の液体がついたバナナを見て、ツバサはそう感じていた。
男なら、リオのような美少女がバナナを口に咥えているだけでも連想してしまうことがある。ましてその先についた白い液体を舌で舐めとる姿といったら。写真を撮られて、ネット上に拡散されてもおかしくないほどの刺激的な光景だった。
しかし今この空間には、女の子しかいないのだ。
しかも奇跡的に純真で、無垢な女の子たちしか。
幼少のころから女の子に憧れを持ち、女装を趣味としているツバサだったが、その性的嗜好は意外なほど一般的なものに近かった。

「あっ…つ! 熱いね、コレ。でも、おいしー」

唇についたホワイトチョコを、舌をペロリと出して舐めとったその表情に、ツバサの中のスイッチが入ってしまった。
もはや自分でもよく分かるほどに、ツバサの股間にある男の象徴が、膨張してしまっている。

「はい、ツバサちゃんもどうぞ」

「あ、ありがとう…ございます」

チョコバナナをカナコから受け取ろうとしたときにはすでに、その腰は少し引き気味になってしまっていた。
ツバサの股間にあるイチモツは、平均的な男子高校生のそれより小さめなことは自覚していたが、それでも全開まで勃起すれば、女物のワンピースの前を膨らませることくらいはできそうだった。

「あ…おいしいです…」

「ホント? ありがとー」

それと分からないように、股間に細心の注意を払いながら、チョコバナナを頬張る。
その様子を、リオは横目で、しかし注意深く見ていた。

「あ、ツバサちゃん。服にこぼれちゃったよ」

先に食べ終わったリオが、ふとツバサのワンピースを見て、そう言った。

「え? あ…」

どうやら、チョコバナナに付いていたカラフルなスプレーチョコが、ツバサのワンピースに落ちてしまったようだった。

「もー、ダメじゃない、気をつけなきゃ。その服、買ったばっかりなんでしょ? どれ、見せて」

その様子は、親戚のお姉さんが年下の従妹をしつけるものに相違なく、ある意味で微笑ましい光景だった。
カナコと他の生徒たちも、その動作に何の違和感も感じず、客の対応や呼び込みを続けていた。

「はい、ちゃんと叩いて落としてね。パンパン!」

「うっ!!」

と、ツバサは息を詰まらせ、思わず手に持っていたチョコバナナを落としそうになった。
ワンピースのスプレーチョコを払い落としていたリオの右手が、不意にツバサの急所を、ピンポイントで下から叩き上げたのである。
ムニュっとした感触がリオの掌に伝わり、彼女は自分の作戦がうまくいったことを確信する。

「あ…うぅ…」

軽く叩かれただけとはいえ、勃起によってキュッと引き締まっていた男の急所は敏感だった。
じんわりと湧き上がってくる痛みをこらえるため、腰を引いて股間を手でおさえそうになるツバサに、リオが耳元で囁いた。

「どうしたの? そんなとこおさえちゃって? アンタが男だって、みんなにバレちゃうよ?」

「…!!」

ツバサの顔から、一気に血の気が引いた。

「女装して女子校に入ってくるなんて、完璧に変態だよね。さっきの警備員さんが飛んできて、アンタのことつまみ出しちゃうんじゃない? ひょっとすると、警察に連れて行かれるかも…」

唇をゆがめて囁きながら、細かく震えだしたツバサを観察している。

「でも大丈夫だよね? ツバサちゃんは女の子なんだから。脚の間に余計なものなんてついてないんでしょ? 叩かれても痛くないし、エロい想像して膨らますものもないんだよね。頑張ってね、ツバサちゃん」

その囁きは、決して周りの人間に聞こえることのないものだったが、ツバサの脳内には深く刻み込まれた。
ツバサは唇を噛みしめて、なんとか背筋を伸ばそうとした。
しかし下腹部から湧き上がってくる痺れるような痛みは、そう簡単には治まるものではなく、片手を腰に当てて、内股になって両ひざを揃えることで、必死に耐えていた。

「ほら、キレイなった。良かったね、ツバサちゃん」

「う、うん…。ありがと…」

リオの後ろに、カナコたちもいる。
今は何も気がついていないが、もしツバサが股間をおさえてうずくまるようなことになれば、さすがに彼女たちも異常に気がつくだろう。
周りにいる自分以外の人間はすべて女性で、このどうしようもない金玉の痛みを味わわなければならないのは自分だけなのだとだという事実に、ツバサは強烈な孤独感と劣等感を感じてしまった。
この広い学校の中に、股間を軽く叩かれたくらいで悶絶するような痛みを感じる人間が、他にいるだろうか。
ショートパンツを履いたリオの股間は、すっきりとした逆三角形を描いているし、学校の生徒たちも、スカートの股間をみっともなく膨らませる心配などしたことがないだろう。
そう思うと、ツバサは自分の股間についている男の象徴がこの上なく情けないものに思えてきて、自分も周りにいる女の子たちのように、すっきりとした股間になりたいと、願うような気持ちになってしまった。

「あ、まだついてた。指で弾いちゃうね。ピーン!」

痛みと苦悩で、思考が半分停止していたツバサの股間を、リオが中指で弾いた。
もちろん、先程の一撃でツバサの金玉袋の位置を確認していた彼女は、それを斜め下から弾くように狙いを定めていた。

「あうっ!!」

再び、ツバサの股間に衝撃が走った。
弾いたのは女の子の細い指のはずだったが、受けた衝撃は、重いハンマーで殴られたようだった。

「ぐ…う…!!」

体中に電気が走ったように、一瞬硬直したツバサの体は、ゆっくりと下から上がってきた強烈な鈍痛に耐えるように、細かく震えていた。
額に脂汗を浮かべながら、眉を寄せて痛みに耐えるツバサのその表情に、リオは思わず興奮してしまう。

「痛かった? ねえ、痛かったの?」

リオが目を輝かせて聞いても、ツバサはただ、うなずくことしかできない。
「自分は女の子なんだ」といくら言い聞かせようとしても、股間から湧き上がってくる痛みはそれを全否定して、男に生まれたことを後悔させようとする。

「痛いよね? アンタやっぱり、男だもんね。指で弾いただけで、震えちゃうくらい痛いタマがついてる、男だもんね」

そう囁くリオの顔は、本人が気づかないうちに、笑ってしまっていた。
どうやら彼女は、ツバサが感じている劣等感とは全く逆の、女だけが持つことを許される優越感を噛みしめているようだった。
他人から見れば、リオは平均をはるかに上回る美少女で、スタイルも良く、同性から憧れられる存在だったが、彼女自身は、自分のことを美しいと思った経験は少なかった。その矛盾が、彼女の女としての欲求や性格を屈折したものにしてしまっているようだった。
その原因は、幼少のころに両親が離婚し、母子家庭で育ったため、父性というものに触れることがなかったためかもしれない。
人生で最初に愛すべき異性を持たなかったリオは、思春期になると男に対してどういう感情を持つべきなのか理解できず、自分の外見ばかりを褒める男たちが、安っぽい存在にしか見えなかった。
そして次第に男そのものを軽蔑するようになり、女性の優越性を信じて、男に恋をすることなど考えもしなくなってしまったのである。
そんなときに現れたのが、ツバサだった。

「ツバサちゃん、大丈夫?」

満面の歪んだ笑みを浮かべながら、しかし心底心配しているかのように、リオはツバサの肩を抱きしめた。
そして、彼の耳元で囁くのである。

「ツバサちゃんは、髪もサラサラで、いい匂いもするし。ホントに女の子みたいなのにね。お股の間にブラブラするみっともないもの下げてて、それですっごく痛い思いしてるんだ。かわいそう…」

外見は、リオが憧れると言ってもいいくらい女の子らしい女の子であるのに、実際にはそれはまやかしに過ぎず、本当の姿は、彼女が軽蔑しきっている男。
ツバサの中にあるそのギャップを見つけたときに、彼女は自分の中の隠されていた性的嗜好が、花開くような気がした。
それは、丹念に積み上げた積み木を、一気に崩してしまうような解放感。
豪華にデコレーションされたケーキを、足で踏みつけてグチャグチャにしてしまうような、そんな屈折した快感に近いものだった。

「あ…うぅ…」

一方のツバサも、抱き付かれて感じたリオの女の子らしい柔らかい体の感触に、劣等感を伴ったほろ苦い快感を覚えていた。
女性に憧れ、見た目は完璧に女の子になったつもりだったのに、今、自分が味わっている痛みと苦しみは、どうしようもないほどに自分は男なのだと感じさせている。
それはどこまでいっても変わることのない、ツバサの男としての肉体の欠陥のようなものだった。
そう考えると、今、自分に体を寄せているリオという女性とその欠陥の無い肉体に、恋愛感情をはるかに超える尊敬の念のようなものを抱かずにはいられなかった。

「あれ? どうかしたの、ツバサちゃん?」

背中を曲げてうつむいているツバサと、それを支えるように肩を抱くリオを見て、さすがにカナコたちも異常に気がついた。

「あ、うん。なんかちょっと、急にお腹が痛くなっちゃったみたい」

「あ、そうなの? 大丈夫?」

「うん。まあ…。大丈夫だよね?」

リオはツバサの下腹部のあたりに、そっと手を添えてやった。

「ちょっと、トイレに連れて行ってくるね。どっちかな…」

「あ、トイレ、あっちだよ。校舎の中にあるから。お大事にね、ツバサちゃん」

「あ、はい…」

最後にようやく、ツバサは青い顔をしてうなずくことができた。
そしてそのツバサを支えながら、リオは校舎の方へ歩いて行った。





二人が入ったのは、もちろん女子トイレである。
普段から女装してアルバイトをしているツバサは、女性用トイレに入ったことがないわけではなかったが、女子校の中の女子トイレとなると、さすがに少し緊張した。
しかし、そんなことに躊躇していられないくらい、彼の痛みは限界に達していた。
トイレの中に誰もいないと見ると、よろけながら個室に入り、そこでようやく腰を曲げて股間をおさえることができたのである。

「あぁ…ん…」

安心したのか、思わず声が漏れた。
ワンピースの上から彼が大事そうに両手で包み込んだその男の象徴は、まだリオに指で弾かれた痛みがジンジンと残っている。
触りたくても触れなかった、そのか弱い大切な二つのタマを、ツバサは愛でるように指先で揉んでやった。
すると、

トントントン

と、リオがツバサの腰のあたりを叩き始めた。
気がつけば、狭い個室の中にリオも入り込んでいて、彼女はツバサが自らの睾丸を守るように手で包みこみ、痛みに耐えるさまを一部始終見ていたのである。

「こうすると、よくなるんでしょ?」

小さく笑いながら、ツバサの腰のあたりを、拳で叩いている。
痛みの原因を作り出したのは、そもそもリオだったのだが、それでもツバサは腰を叩かれることで痛みがわずかでも散っていくような気がして、何も言うことができなかった。

「あ…ああ…」

思わず喘ぎ声のようなものが漏れてしまう。
目をつぶって、眉を少し寄せたその表情を、リオは注意深く観察していた。

「大丈夫? しばらくは痛いんでしょ? ホント、大変だよね、男って」

リオの手はやがて、ツバサの腰をやさしくさすり始めた。

「どんな風に痛いんだろう。アタシにも分かるかな? 叩かれた時、どうだった? 説明できる?」

「あ…はい…。あの…最初にグンってした痛みがあって、その後から、ジワジワってくる感じで…」

「ふーん。叩かれた時が一番痛いの?」

「いや…その…。叩かれた時も痛いですけど…その後からジワジワってくる方が、キツくて…。お腹が痛くなるっていうか、腰が抜けるみたいな…。変な感じになります…」

「へー。お腹が痛くなるんだ? タマを叩かれたのに? じゃあ、その時はもう、タマは痛くないの?」

話しながら、リオの手は徐々に下がっていき、ツバサの腰から尻へ。そして、いつの間にか短いスカートの裾をたくし上げ、その中へと入っていった。

「あ…いや…。タマも痛いです…。痛いけど、やっぱりお腹全体が痛いっていうか…。どこが一番痛いとかは、もう…」

「ふーん…」

話を聞いているのかどうか。リオはツバサのスカートの中に手を入れると、女物のパンティー一枚に包まれた下腹部をまさぐった。

「あ! …ん!」

ツバサはたまらず、またしても喘ぐような声を上げてしまった。

「ちょっと。静かにして。誰かに聞こえちゃうでしょ」

耳元で囁くと、慌てて口をギュッとつぐむ。
リオの手は、尻の方からツバサの股間をまさぐり、やがてその真ん中にある膨らみにたどり着いた。
女性用のパンティーの薄い滑らかな生地の向こうに、男の象徴である二つの丸い塊があることを、リオの右手は感じた。

「あ、ここね。ここが痛いんだ…。ふーん…」

最初は指先で、撫でるように。やがて掌全体で包み込むように、リオはツバサの睾丸を弄んだ。
先程叩かれた衝撃がまだ抜けず、重苦しい痛みを発し続けている睾丸は、持ち主が思っているよりも敏感で、リオの手が動くたびに、ツバサは声を上げそうになるのをこらえていた。、

「ねえ、ちょっとこっち向いてよ」

一度、膨らみから手を離すと、リオはそう言った。
男特有の痛みと快感を同時に味わっていたツバサは、半ば朦朧とした思考の中で、その命令に従う。

「ちょっとめくって見せて」

すでにほんのりと頬を染めているツバサの顔を見て、さらにそう命令した。
ツバサの手が、わずかなためらいの後、スカートの裾に伸びて、ゆっくりとそれをたくし上げていく。
薄いピンク色のかわいらしいパンティーが、顔を出した。
ウエスト部分にそって小さなフリルのついたそれは、本来なら女性のなだらかな股間をすっきりと美しく見せる効果のあるものだったろう。
しかし今、ツバサの股間にあるものは、不格好に膨らんだピンク色の塊だった。ほぼ完全に女の子に化けきったツバサの、最後に残された男のシンボルは、まるで自分の居場所を主張するかのように、薄い布地をもっこりと盛り上げている。

「プッ…。なに、コレ? なんか、プルプルしてない?」

リオが思わず笑ってしまうほど、ツバサのその部分は滑稽だった。
本来ならすっきりと平らになっていなければならないはずの股間がぷっくりと膨れ、しかもそれはツバサの体の震えに合わせて、細かく揺れているのである。

「こんなの付けてたら、歩きにくいでしょ? ポロって出ちゃいそうだもん、コレ」

そう言われても、ツバサは何も答えることができなかった。
ただ、眉を寄せて目をつぶり、唇を噛みしめながら恥辱に耐えている。

「女の子にはさあ、こんなの付いてないんだよ? さっきのカナだってそう。この学校にいる人みんな、こんなのぶら下げてないの。こんなモノ付けてるのは、ツバサちゃんだけだよ。なんか、面白いね」

言いながら、リオの手が再びツバサの股間に伸びた。
優しく、下から撫で上げるようにして、その膨らみを包み込む。

「でも、ツバサちゃんにとっては、これが大事なんでしょ? とってもとっても、大事なものなんだよね?」

以前、リオに金玉を握りしめられた記憶がよみがえり、ツバサは震えながらうなずいた。
しかしリオは、小動物のように震え、恐怖に歪んだツバサの顔を見ながら、なかば恍惚としたような表情を浮かべ始めた。

「そうだよね。大事だよね。これがないと、男の子じゃなくなっちゃうんだから。もしこれが潰れたりしたら、ツバサちゃんの人生、終わっちゃうんだよね」

リオの手がゆっくりと、大きく動き始めた。
ツバサの男としての最大の急所をその手の中に収めているという事実が、彼女に異様な興奮をもたらしている様子だった。
パンティーに包まれたツバサの金玉袋は、恐ろしくなめらかな手触りで、柔らかい弾力があり、握りしめて潰そうと思えば、いつでもできそうな気がした。
ツバサもそれを感じていたから、リオの手が激しく上下し始めても抵抗せず、声を上げることすら抑えていた。

「…男って、かわいそう。こんな小っちゃいもっこりを指で弾いたくらいで大騒ぎしちゃってさ。フフフ…。今度は撫でられたくらいで、感じちゃってるし。ホント、面白いよね」

リオの言葉が、徐々にツバサの耳に入らなくなってきた。
無防備な急所を女の子に握られているという、喉元にナイフを突きつけられているような緊張感が、ツバサの興奮を加速させているようだった。

「あ…!!」

あっというまにペニスが膨張し、小さなパンティーを突き破らんばかりに勃起してきた。
そしてリオの手がさらに激しく動き続けると、膨らみの先端から、うっすらと液体が滲みだしてきているようだった。

「んっ…! んん…」

トイレの個室とはいえ、声を上げることはまずいとツバサも理解していた。
目を固くつぶって、喉からこみ上げてくるものをぐっとこらえようとする。
しかし、リオの手は薄い布地の上から、容赦なく肉棒をしごき続ける。
やがて、ツバサの中で何かスイッチが入るような感覚があった。

「あっ! ああ…!」

もはや我慢の限界で、射精が近いことがリオの目にもハッキリと分かった。
その手の中で、ツバサの肉棒が限界まで硬度を上げている。

「イクの? ねえ、イキそうなの?」

ツバサは目を見開いて、必死にうなずいた。
女子校のトイレで射精などして、バレたらどんなことになるのか。想像もしたくないことだったが、かといって今、この快感を止めてほしいとも思わなかった。
リオはそんな葛藤を見抜いているかのように、薄く笑い続けていたが、やがて不意に、ペニスをしごくのを止めて、その下にある睾丸を再び握りしめた。

「はっ!!」

突然の違和感に、ツバサは目を丸くした。
射精寸前で止められたペニスは、精液の排出を懇願するかのようにビクビクと震えている。

「フフフ…。金玉袋っていうの、コレ? さっきよりキュッと締まってる。なんで?」

リオの言うとおり、ツバサの金玉袋は中の睾丸の形がありありと浮かぶくらい、引き締まっていた。
その金玉袋を、先程よりもかなり強い力で、リオの右手が掴んでいた。

「あっ…! な…んで…?」

「ん? もしかして、イキたかった? ダメだよ、ツバサちゃん。トイレでイッたりなんかしちゃ。我慢、我慢」

「そ、そんな…。あっ!」

睾丸を握られながらも、ツバサは心底悲しそうな、悔しそうな目でリオを見つめた。その股間の肉棒は、今なお固く勃起したままで、容易に収まりそうな気配を見せない。
一旦性欲が高まってしまえば、後先のことを考えず、とにかく射精までこぎつけたい。それが男の本能であるとリオは思っていたし、ツバサも結局、そんな動物的な男の衝動に負けてしまうのだと理解した。

「ふーん。まあ、どうしてもって言うんなら、イカせてあげてもいいけど…。ツバサちゃんは、イキたいの?」

リオの中には、男はどう足掻いても性欲には勝てないものだという確信があり、それが証明されたような気がして、満足しているようだった。
しかしツバサはそんなリオの嘲りも知らず、ほとんど反射的にうなずいた。

「は、はい…! イキたいです!」

その返事を聞いて、リオの目が妖しく光った。

「そっかあ。じゃあ、こうやって、搾り出してあげる。ギューッ!」

「え…。ギャアッ!…ん…むぅ…!!」

リオの右手が、ツバサの睾丸を強く握りしめた。
ツバサが思わず叫びそうになるのを、リオは左手で口を塞いで止めた。 

「ぐ…んん…!!」

口をすぼめて、シーッと沈黙を促す。その悪戯っぽい笑顔に、ツバサは恐怖を覚えた。

「こうやってさ。タマとタマを擦り合わせれば、搾り出せるんじゃない? ゴリゴリゴリってね。この中に、精子が詰まってるんでしょ? ツバサちゃんの、大事な遺伝子がさ」

言葉通りに、リオの手はツバサの二つの睾丸を擦り合わせて、締め上げていた。
もちろん、そんなことで射精が促されるはずもない。
つい先程まで快感の絶頂にあったツバサの性器は、今度は一転して恐ろしい痛みと苦しみの信号を発し始めていた。

「あれえ? なかなか出てこないね。もっと強くしないとダメかな。それー!」

「んー!! ん…!!」

ツバサの口をふさぐリオの手に、ふと暖かいものがこぼれ落ちた。
見ると、ツバサの目には本人も気づかぬうちに大粒の涙が溜まり、それがリオの手に流れ落ちてしまったようだった。
手を離すと、水の中から上がったかのように、大きく口を開けて呼吸した。

「はっ! はあっはあっ…!」

細い眉を寄せ、大きな目に一杯の涙を溜めながら、股間から発せられるどうしようもない痛みに耐え続けている。
そんなツバサの表情を見て、リオの中でも何かスイッチが入ってしまったようだった。
突然、股間を握りしめていた手を離すと、その唇に噛みつくようにして、唇を重ね合わせた。

「んっ! リ、リオ…さん…!?」

リオは答えようともしなかった。
両手でツバサの顔を掴み、むさぼるようにしてツバサの唇に吸い付いてくる。
やがてリオの舌が絡みつくようにして口の中に入ってくると、ツバサは頭が真っ白になってしまうかのような快感を覚えた。

「…あ…ああ…!」

リオは自ら腰をツバサの股間に押し付けてきた。波打つようにくねらせると、下腹部に、ツバサの肉棒が再び膨張していることが伝わってきた。
睾丸を強く握られて縮んでしまっていたそれは、あっという間にまた絶頂を迎えようとしているようだった。
それを感じたとき、リオの目が妖しく笑った。

「それ!」

不意に唇を離すと、恍惚としたツバサの瞳を見つめながら、かつてないほどの力で、股間に膝を叩きつけた。

ゴスッ!

「!! あっ…!!」

カクン、と、一瞬で両ひざから力が抜けて、ツバサはふたを閉めた便器の上に座り込んだ。

「うあっ…!! ああ…!!」

睾丸から絶望的な痛みの信号が発せられ、そのすぐ真上にあるペニスからは、溜まりに溜まった精液が尿道をほとばしる快感が湧き上がってくる。
パンティー越しでもはっきりとわかるほど勢いよく、ツバサは射精してしまった。

「あーあ。イっちゃった」

「ハア…ハア…!」

圧倒的な快感が過ぎ去ると、次に待っているのは、重苦しい痛みだった。
内臓を押しつぶすような痛みに襲われながら、それでもツバサはその中にわずかに残る快感の余韻を噛みしめていた。

「パンティー、ビショビショになっちゃったじゃん。どうすんの、それ?」

「あ…はあ…」

ツバサのペニスはすでに元の大きさに戻っていたが、それを包む小さなパンティーは、大量の精液でぐっしょりと濡れてしまっていた。

「とりあえず、脱げば? すごい匂うから」

リオの言うとおり、トイレの狭い個室内には、ツバサの精液の匂いが充満していた。
このまま誰かがトイレに入ってくれば、その異常さに気づかれてしまうかもしれなかった。
ツバサは言われたとおり、精液でベトベトになったパンティーを脱ごうとしたが、腰に力が入らず、立ち上がることもできなかった。

「フフ…。しょうがないなあ」

便器の上から動くことのできないツバサのために、リオはしゃがみこんで、パンティーを脱がせてやった。

「うわー。なんか、ネバネバしてるー。気持ち悪いなあ、コレ」

思春期のツバサの精液は本人も驚くほどの濃度で、またその量も多かった。
リオは脱がせたパンティーを指でつまんで、個室のすみに置いてあった小さなゴミ箱に捨てた。
蓋つきのゴミ箱だから、とりあえず匂いは目立たなくなるだろう。
しかしこれで、自分の下半身を守るものは何もなくなってしまう。そんな不安に駆られながらも、ツバサはぼんやりと眺めることしかできなかった。

「ま、後で見つかるかもしれないけど、大丈夫でしょ。あ、まだついてるね」

まだうっすらとした陰毛しかまとっていないツバサの控えめなペニス。
女の子がふざけて言うような、ポークビッツと言って差し支えないようなその先端に、白い塊がこびりついていた。
リオはトイレットペーパーをちぎると、それを無造作に拭いてやろうとする。

「あ…! ちょ…!」

射精したてのペニスの先端は、きわめて敏感になっている。
くすぐったさと紙一重のその快感に、ツバサは腰をくねらせた。

「ちょっと。変な声出さないの。…とれないなあ。…ちょっと濡らしてみようか?」

リオは悪戯っぽく笑うと、まだ射精の火照りが残るその小さなペニスを、いきなり口に含んでしまった。

「あっ! はわぁっ!!」

初めて感じる快感が、ツバサの下半身をとろけさせた。
思わず声を上げると、リオが上目づかいでそれを制した。

「ん…んん…」

自分で自分の口をおさえないと、ツバサにはとても耐えられなかった。

リオは口の中で、アイスキャンディーのようにツバサのペニスを舐め上げる。
つい先ほど絶頂をむかえたばかりのペニスが、あっという間に堅さを取り戻していった。
それに合わせるかのように、リオはストローを吸うように口をすぼめて、口を上下に動かし始めた。
チュパッチュパッと、いやらしい音が、シンと静まり返ったトイレの中に響いていた。

「んん…! あの…もう…!」

ものの数十秒で、ツバサは再び絶頂をむかえようとしていた。
ペニスから精液を吸い取られそうな快感の中で、必死にリオの肩を掴む。
その顔を見て、リオはさらに上下運動を激しくした。

「あ…! は…!」

あと少しいうところで、リオは突然、口を開けた。

「んぱっ! またイクつもり? アタシはただ、キレイにしてあげてるだけなんだけど?」

「あ…は、はい…。ごめんなさい…」

今日、二度目の寸止めに、ツバサは半べそをかいてしまった。
もう、何が何だか分からなくなっていた。
大きな目に涙を溜めて謝るその顔を見て、リオは獣のように荒い息をし始めた。

「ねえ、アタシとエッチしたい?」

ツバサの襟を掴みながら、そう尋ねた。
リオの瞳に、何かが燃えるような情熱が感じられた。
突然、人が変わったかのようなその顔に、ツバサは言葉が出なかった。

「アタシの中に入れたいかって聞いてんの。中に入れて、イキたいんでしょ?」

ツバサは反射的に、首を縦に振った。
それを見て、リオは口をゆがめて笑った。

「そう。アタシもアンタのを入れたい。このちっちゃいチンポを咥えて、アンタをアタシのものにしたい! アンタはアタシのものでしょ? アタシの可愛いお人形さんでしょ?」

ツバサは無言で、何度もうなずいた。
すぐさま、リオの手が金玉に伸びた。
もう片方の手で、ツバサの口を塞ぐ。

「んー!!」

これまで以上の握力で、リオはツバサの睾丸を二つとも握り締めた。
ツバサは今度こそ本当に潰されるかと思い、かっと目を見開いた。
リオは低い声で、囁いた。

「今から五分以内に、校門まで来なさい。帰ったら、もっとタマを痛めつけて、もっと気持ちよくしてあげる」

ブルン、と名残惜しむように金玉袋から手を離すと、ツバサの体からガクっと力が抜けた。

「イヤなら来なくてもいいよ。アンタが決めて。五分過ぎたら、アタシは帰るから」

リオは立ち上がり、男の最大の苦しみに呻くツバサを見下ろし、ドアを開けて出ていった。
ツバサは今日だけで何度も痛めつけられ、何度も快感を味わわされた自分の最大の急所を両手で押さえながら、小さく肩を震わせていた。
やがて生まれたての小鹿のように、膝をガクガクと揺らしながら立ち上がろうとする。

「あっ…!」

睾丸から沸き上がる痛みによろめくと、まだ半勃ち状態のペニスの先端がワンピースの布地にこすれて、思わず声を上げそうになった。

苦しいのか気持ちいいのか、もはやツバサ自身にも、どちらか分からなくなってしまっていた。
ただ今は、立ち上がって、リオの待つ校門に向かわなければならない。
その後に何が待っているのか。ただ気持ちがいいだけのセックスができるとは到底思えなかったが、ツバサはすでに考えることを放棄していた。

下半身から広がり、全身の力を奪うような痛みに耐えながら、よろよろと歩いていると、不意に先ほどのリオの舌使いを思い出し、勃起しそうになるのをこらえる。
スカートの布一枚下で、女子校には似つかわしくない、無様な男性器がぶらぶらと揺れていた。
少し前かがみになりながら、手に持ったポーチで股間を隠しながらトイレを出て、一歩、また一歩と歩いていくと、ようやく校門のところに、リオの姿が見えた。

リオは壁に背を預けて、腕組みしながら、ツバサを見ている。
母親を求める歩き始めたばかりの赤ん坊のように、ツバサはたどたどしい足取りで、ようやくリオのもとにたどり着いた。

「ハァ…ハァ…」

疲れからか興奮からなのか、荒い息遣いで、答えを求めるようにリオを見上げる。
飼い犬がやっと戻ってきたと言わんばかりに、リオはニヤリと笑った。
スッと右手を伸ばすと、ツバサはその手を取ろうとするが、予想に反して、リオの手はツバサの短いスカートの中にもぐりこんだ。

パチン、とその中にある男の袋を、指先で軽くはじいた。

「あうっ!」

思わずツバサは、声を上げる。
ジーンとした痛みが、またしても下半身に広がっていく。

「おかえり」

リオは苦しそうなツバサの顔を見て、恍惚とした表情を浮かべていた。

「可愛がってあげるからね。ツバサちゃん」

リオはツバサの肩をぎゅっと抱きしめた。
二人の関係は、まだ始まったばかりだった。




終わり。



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