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男の絶対的な急所、金玉。それを責める女性たちのお話。


中島カナは、大学の教育学部に通う女子大生だった。幼少のころからクラシックバレエを習っていて、一時はプロを目指していたものの、現在は趣味として続けている。
これは、そんな彼女が大学3年の時に起こった出来事だった。




マンションのドアに鍵を差し込もうとした直前、カナは何か形容のし難い不安を覚えた。それは悪寒といってもいいようなもので、なんとなく、背筋に寒気が走るような感じがしたのだ。

「……」

ここは恋人のマサトが住むマンションで、彼らはすでに付き合って2年。1年ほど前から、半同棲のような形で暮らしていた。
今日はマサトは大学の授業もなく、バイトも休みで、朝から家にいるはずだった。
一抹の不安を感じながらも、カナは預かっている合鍵を差し込むと、できるだけゆっくりと、音がしないように回した。

「……!」

わずかに唾を飲み込む音さえも気にしながら、ゆっくりとドアを開けると、そこには見慣れたマサトの靴と、自分のものではない水色のハイヒールが転がっていた。
それを見た瞬間、カナは事態をのみこんで、さらに細心の注意を払って玄関の中に入り、ドアを閉めた。
部屋の間取りは1Kで、玄関を入り廊下の突き当たりにあるドアを開けると、10畳ほどのリビングがあるはずだった。
忍び足で廊下を歩き、ドアノブに手をかけた瞬間、カナは信じがたい声を耳にした。

「あ…! ああ…!」

それは明らかに、女の喘ぎ声だった。
状況は、自分が想像していたよりもずっと悪い。そう確信したカナは、リビングのドアにかけた手を一瞬止めた。

「ああ…! 気持ちいい…!」

ドアの向こうから、喘ぎ声は遠慮なく漏れてくる。
安物のパイプベッドがギシギシと軋む音も聞こえる。それは、いつもカナがマサトと二人で寝ているベッドだった。
意を決して、カナはリビングのドアを開けた。
その瞬間、女の喘ぎ声はぴたりと止み、沈黙の中、キイィ、とやけに大きな音を立てて、ドアは全開した。

「…あ…カナ…」

マサトは女に覆いかぶさり、抱きついている最中だった。二人はもちろん全裸で、その体勢のままリビングの入り口に立ち尽くしているカナを見ていた。

「なによ!!」

カナの口から、叫びともつかぬ怒声が飛びだした。
床に脱ぎ散らかされていた服を手に取ると、それを思い切りマサトに投げつけた。

「…! い、いや、これは…ちが…」

顔面に投げつけられたTシャツを払い、何事か弁明しようとするマサト。
その横っ面に、カナの強烈なビンタがとんだ。
パチィン! 
と、気持ちがいいくらいの音を立てて、マサトの顔は90度横を向く。
問答無用という、カナの意思表示だった。
そのあまりの剣幕に、ベッドに横になっていた女は慌てて服を拾うと、小走りにリビングを出て行ってしまった。

「よくも…! この、バカ!!」

人間、本当に感情が昂ぶったときには、気の利いた悪口など言えなくなるものらしい。カナの口を突いて出たのは、子供のように単純な罵声だった。

「バカ! バカ野郎!!」

それしか言えなかった。
一方のマサトも、冷静さを失っていた。

「…お前…ふざけんなよ…!?」

もともと、多少攻撃的なところはある男だったが、追い詰められた状況で、逆切れに近い思考状態に陥ってしまったようだった。
自分のやったことを棚に上げて、ビンタをしたカナが許せない、ということなのだろう。裸のまま立ち上がると、カナの肩を掴もうと手を伸ばしてきた。

「……!」

カナはほとんど反射的に一歩下がり、マサトとの距離を取った。
しかしその反応が、さらに相手の怒りを誘う。

「こないで!」

マサトがなおも近づいてこようとするので、カナは右脚を上げた。
クラシックバレエで鍛えられた彼女の体の驚くほど柔軟で、軽く振り上げただけでも、長身のマサトの胸に届くほどだった。

「うっ!」

カナの足の裏が、ちょうどマサトの鳩尾のあたりを直撃した。
向かっていった自分自身の勢いがそのまま、衝撃となって返ってくる。マサトの動きが、一瞬完全に止まった。

「……」

そのとき、カナは改めてあることに気がついた。
当然といえば当然なのだが、マサトの下半身にあるそれは、まさに真っ最中という様子で、いまだに天に向かって反り立っているのだ。
2年間、マサトと付き合ってきたカナにとっては、それはある意味で見慣れたものだったが、だからこそ彼女にとっては許せなかった。
自分以外の女に対して、そんな風になっているこの男を、徹底的に叩きのめしてやろう。その場で、そう決断した。

「なによ、みっともない。言い訳するなら、パンツくらい履いてからにすれば?」

心を決めたカナは、別人のように饒舌になった。
目の前にいる男に復讐し、制裁を加える。それはカナにとって初めての経験だったが、意外なほどすんなりとその感情を受け入れられた。

「くっ…」

鳩尾をおさえたまま、マサトは突っ立っていたが、やがてカナの言葉通り、床に散乱した服の中から、自分の下着を探そうとした。
その瞬間。
ペチン!
と、股間に衝撃を感じた。

「うっ!?」

カナの右足の甲が、マサトの金玉を蹴り上げたのである。
マサトの方から見れば、とても蹴りが届く間合いに思えなかったが、カナの体は柔軟性からすれば、ギリギリ射程距離だった。
その場から一歩も動くことなく脚を伸ばして、マサトの股間を蹴り上げたのだった。

「あ…く…そ…!」

マサトは思わず内股になって、両手で股間をおさえた。
ジーンとした痛みが、徐々に下腹部に広がっていく。

「バカみたいに大きくしちゃって。蹴ってくれって言ってるようなもんね」

確かにマサトのペニスは大きくそそり立っていたので、その下にある金玉袋をたやすく狙うことができた。
しかしそれにしては、ダメージは少ない。無理な体勢ではあったが、カナが手加減して蹴ったことは明らかだった。

「痛いでしょ? 前に話さなかったっけ? アタシ、キン蹴りが得意なの。浮気したらアンタも蹴っ飛ばすって、言ったよね」

カナは一歩近づくと、これ見よがしに、右脚を上げてみせた。
黒いニーハイソックスに包まれたその脚は、しなやかで、美しかった。
彼女はその気になれば、その場から一歩も動かずに、足先を頭の上まで上げることも可能なのだ。

「うるせえ! こんなもん、痛くねえよ!」

言葉とは裏腹に、マサトはその場から動けなかった。
座り込んでしまう程のダメージではないにしろ、足を一歩でも動かせば、下半身に痛みが走る。その程度に加減された蹴りだった。
少なくともカナはその言葉通り、金的蹴りの経験を十分持っているようだった。

「あっそう!」

突然、カナの右脚が翻り、鞭のようにしなって、マサトの顔面を襲った。
またしても横を向いたマサトの顔を、今度は逆の方向から、カナの蹴りが襲う。
次はその逆。

「うっ! あっ!」

カンフー映画で見るような、脚による往復ビンタだった。
一発一発にそれほどの威力はないが、何回もくらえば、心理的にもダメージは大きくなる。
ミニスカートの裾をまくって、軸足を少しも動かさずにこれを行うカナの身体能力に、マサトは改めて驚愕していた。

「ほらほら! キン蹴りだけじゃないのよ。えい!」

「くっ! この…!」

目の前でひらひらと動くカナの脚を捕まえようとしても無理なので、マサトは顔面をガードしようと、両手を上げた。
しかしそれこそが、カナの狙いなのである。
カナの右脚は素早く下がり、今度はマサトの脛のあたりを攻撃した。
もちろん、格闘家のローキックのような威力はないが、顔面かと思ったところ
へ意表を突いた蹴りだったので、マサトは体勢を崩してしまう。
目の前で大きく開かれた股間を、カナが見逃すはずはなかった。

「やっ!」

大きく一歩踏み込むと、白い太ももを股間めがけて打ち上げた。
グニャリとした玉袋の感触が、脚に残った。

「はうっ! ううぅ…!」

まだダメージが回復していないところへの蹴りで、マサトは先程以上の苦しみに顔をゆがめた。
しかしまだ、ダウンしてしまう程ではない。
怒りでアドレナリンが出ているということもあるが、それも含めて、カナはまた手加減していたのだ。

「く…ちっくしょう…!」

マサトは再び、股間を両手でおさえて、内股になる。
彼の動きを止めることが、カナの狙いだった。

「痛いの? さっき蹴られたばっかりなのにね。しっかり守らないからよ。バーカ!」

カナの言葉に怒りを覚えながらも、下半身をハンマーで叩かれ続けるような重苦しい痛みに、マサトは股間のガードを解いたことを後悔していた。
しかし、カナの復讐はまだ終わらない。
その気になれば、渾身の一撃でマサトを悶絶させることは可能だったが、じわじわと苦しめて、自分を裏切ったことを後悔させてやるつもりだったのだ。

「男って、かわいそうだね。軽く蹴っただけで、そんなに痛いんだ? でも、前から言おうと思ってたけど、アンタのそこ、小っちゃいんだよね。ちょっと蹴りにくいな」

「な…!」

「さっきのコにも、そう言われなかった? 体のわりに、小っちゃいんだねとか」

マサトの浮気相手の女は、どうやら裸のままトイレに逃げ込んだようだった。
ドアを閉めて、鍵をかける音がカナの耳にも届いていたが、彼女のことはひとまず置いておくつもりだった。

「アンタはさ、自分ではエッチがうまいつもりでいるかもしれないけど、アタシも半分くらい演技してたんだからね。たぶん、あのコだってそうだよ。勘違いしない方がいいよ」

こういうことを自分の彼女から聞けば、男としての自信とプライドが何よりも傷つくものだ。カナはもちろんそれをよく分かっていたし、ベッドの上でのマサトのやや傲慢な振る舞いを知っていたからこそ、言えることだった。

「てめえ…!」

歯を食いしばって、金玉の痛みに耐えているマサトだったが、さすがにこの言葉には怒りを燃やさざるを得なかった。
しかしそんな彼の顔を、再びカナのビンタが襲った。
パチィン!
と、すでに赤い紅葉模様がついていたマサトの頬を、カナの右手が張る。

「なによ?」

パチィン!
と、今度は左手で逆を張る。

「動けないくせに、偉そうにしないでよ!」

ここまで挑発されても、カナの言葉通り、マサトはその場から動けなかった。
ビンタを防ごうと手をあげれば、また股間を攻撃される恐れがある。
背中を丸めて逃げようとしても、カナは執拗に回り込んできた。

「この浮気男! 変態!」

罵声を浴びせながら、カナはマサトの顔や頭を叩き続けた。
やがて顔が真っ赤に腫れ上がり始めたころ、さすがに限界だと思ったのか、マサトの腕が顔面を守ろうとして股間を離れた。
そのまま頭を下げ、亀のように丸くなって、身を守ろうとする。

「バカ!」

しかしそれすらも、カナの計算のうちだった。
カナは素早くマサトの後ろに回り込むと、その背中を思い切り蹴とばした。

「うわっ!」

たまらず、マサトの体は前のめりに崩れ、両手を床に付き、四つん這いの状態になった。
この瞬間こそが、カナの最終目標だったのだ。
無様に四つん這いになったマサトの尻の間には、無防備な金玉袋がぶら下がっている。
金玉は後ろから蹴るのが最も痛いということを、カナはよく知っていたのだ。

「死ねー!!」

思わず、そんなことを叫びながら、カナの右脚は振りぬかれた。
パーン!
と、脛が尻肉に当たる音がしたが、カナの狙いはもちろんその下だ。
バレリーナ特有のしなやかな足づかいは、遠心力でその足首から下を鞭のようにたわませ、最大限のスピードでマサトの睾丸を打ち抜くことに成功した。

「はぐっ!!」

最初のビンタからこの瞬間まで、完全にカナの掌で踊らされていたことを、マサトは文字通り痛感した。
彼女の最初の金的蹴りは、大した痛みではなかった。まともに股間を蹴られたことのないマサトは、そこで完全に油断したのだ。女の金的蹴りくらい、自分は耐えられると。
そうしてくらった二回目の蹴りで、彼の体の自由は完全に奪われてしまった。そこからは、カナの一方的なリンチである。

「あ…ああぁ…!!」

四つん這いになった膝をガクガクと震わせ、そのまま横倒しに倒れてしまった。
両手は股間に伸びてはいたが、それは睾丸を守るというより、股間に挟まっているといった方がいいような状態だった。

「ハア…ハア…」

絶叫と共に足を振りぬいたカナは、肩で息をしていた。
その足先に感じた感触からすると、彼女の狙い通り、マサトに死ぬほどの苦しみを与えることに成功したようだった。
気絶させることなく、できるだけ長い時間、急所を攻撃される苦しみと痛みを味わわせてやりたかったのだ。

「この…バカ! もう…顔も見たくない!」

再び興奮しきった様子のカナは、吐き捨てるようにそう言った。
そして、部屋の中にあった自分の荷物の中で、めぼしいものをかき集めると、それをバッグに押し込んで、部屋を出て行った。
残されたマサトは、いつ終わるともしれない地獄の苦しみに、体を震わせることしかできなかった。



終わり。


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